街が赤く染まる頃。ー雨 後 晴ー
━━ブブブブ
あ、またか。
『なら今からとりいく。近くにいるし。』
……今から、って。
あいつここに来んの?あいつが?
『今智樹が来てるから無理』
と。
━━ブブブブ
……はや。
『別にいても構わない』
い、いや……お前はよくても…
こいつ、お前のことが好きなんだからさ…お前がここに来たら変な勘違いするだろ…
「……とりあえずさ
俺、今からデートだから帰ってくんない?」
「は!?俺より女か!お前ってやつは!!」
「話はまた学校で聞くから。な。」
とりあえずあいつ来たら絶対こいつうるさいし。
それだけは避けたい、まじで。
「仕方ない、帰るか。
昼飯も食ったし。」
「ただ飯食いに来ただけかよ。
まぁいいわ。
じゃな。
……あ、あっちの階段から帰れよ。
そっちは…確かそろそろペンキ塗り替え作業するっつってたから。」
「ふぅん。了解。じゃな。」
……よし、これであいつら鉢合わせない…よな?
まぁいいや。