街が赤く染まる頃。ー雨 後 晴ー
「でな?まずは、だよ。」
「……なに。」
「俺彼氏になったわけだし、今日は俺が家まで送っていこうかなと「遠慮しときます。」
「なんでそんな嫌なわけ?逆に。」
「そんなところを家の人に見られたくないから。
大翔にまで迷惑かけたくないから。」
「ふーん、なるほどなぁ。」
そういえばご令嬢だっけ。
すげーよな、本当。
そういうやつとは一生関わることないと思ってたのに、今じゃ俺の彼女。
こんな身近にいて驚きなんだけど。
聖凛って本当スゲーな。
「あ、じゃあ俺んちで飯でも食わねー?
奢るからさー、宿題手伝ってくんない?」
「宿題くらい自分でやりなさいよ。」
「できないから頼んでんじゃん。まじで。
頭のいいやつが彼女なんて俺恵まれてるわ~。」
「ふざけないで。」
「まま、いいじゃん。
俺明日絶対に当たるからさー。」
「こんな頭の悪いやつが私の彼氏なんて最悪。」
「こんなイケメンの彼氏で最高の間違いだろ。」
「そんなこと、一瞬も思ってないから。
行くならさっさとして。」
お、なんだ。やっぱり来るんじゃん。
なんだかんだ彼女じゃん。
とりあえず、宿題はこれで解決だ。
やったね。
「今日はカレーな~。」
「へー、初めて食べる。」
「は!?」
「この前の餃子も初めてだったし。」
……まじかよ、お嬢様…