大っ嫌いな私
「……ぷっ。
あははっ、あはっ、もーダメ、我慢できねー」

「……は?」
 
凄い勢いで笑い始めた西谷くんに、今度は私が呆気にとられた。

「し、篠原って、ほんと、可愛いよなー」

「……えっと?」

「毎回、顔真っ赤にしてそんなこといわれてもな?」

「……あの?」

「……俺は篠原のことが、好きだよ」
 
……西谷くんの一言に。

顔が、耳が、指先が、体中が一瞬にして熱くなった。

「べ、べ、別に、私は、西谷くんのことなんか、す、好きじゃないっていうか、……うっ、くっ、」

「えっ。
篠原、ちょっと待った!」
 
突然泣き出してしまった私に、西谷くんはおろおろしている。
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