５年３組パラダイス

『じゃぁ、みんなが良く知っているところで、“線路は続くよどこまでも”・・・なんかで試してみよう。』
「はぁ？何それ？」
『歌を歌って覚えるんだよ！これがまた楽しくて、しっかり覚えられるんだ。』
「線路は続くよどこまでも・・・で、勉強覚えるって？」
『そうだよ。こんな感じ。
♪♪せーんろはつづくーよ、どーこ・ま・で・もぉー。のーをこえやまこーえ、たーに・こ・え・てー。って、まずこの音楽と譜割りを覚えるんだ。そして、それに載せてこうして歌う。
♪♪へーいこうしへんーけいのめんせきはぁー、てーいへんにーたかさーを、かーけるだけー、そーれではていへーんに、たかさかけて、わるー、にでさんかくの、めんせきだ！！』

「へぇえええ！面白ーい。」
「歌が完結してるところで問題の解き方も完結してる。」
『ボクは小さい頃、この手を使って、鉄道の名前や世界中の国の名前を覚えたり、去年とかは隣の病室に入院中の中学生の教科書を借りたりして、歴史の年表とかも沢山覚えたよ。算数が出来るようになると、理科の授業でも算数が必要になる場面があったりするので、理科の勉強にも役に立つし、社会や歴史を知ると、本を読むのが楽しくなって、色んな本沢山読んでるうちに・・・、いつの間にか国語も得意になって行くんだ。
そして楽しんでいるうちにいろんな事覚えて、結果それが成績につながってたという事だったんだけど。
人間って、楽しいって思える時が一番いろんな知識を吸収できる時なんだ。音楽に乗せて歌にして覚えるだけで、必要な場面でふとその歌が出てきて、頭の中でつい歌っちゃったりして・・・。』
「でも、オレ、あんまり音楽とか好きじゃないし・・・。」
『別に、学校で習う歌じゃなくていいんじゃない？好きなテレビアニメの歌とか、好きなアイドルの歌とか・・・色々あるじゃん。ボクはモーニング娘。とかに合わせてよく歌ってたよ♪』
「そんなんでいいの？」