5年3組パラダイス
『あははは、ボクだよ、将太君。』
「?!」
マ、マグロが、しゃ、喋った!
これは、夢?
現実味のない出来事に驚き、思わず目が覚めるように、思い切り、ほっぺたをつねってみたけど・・・。
「いてっ!」どうやら、現実らしい。
「やべー、夢じゃねぇ。リアルマグロだぁ。」
『マグロじゃなくて、かつお!』
「かつおって言っても、ボクの目にはどう見てもマグロに見えるんですけど?」
『そうじゃなくて君の友達の田中勝男。将太君がボクに“かつお”ってあだ名をつけてくれたんでしょ。』
「えぇー?!かつお君って、田中かつおくん?」
『そうだよ!田中かつお。本当は、かつおとマグロ君。今ボクの体の中にはマグロ君とボクがいるんだ。』
す、スゴすぎる。やっぱり、かつお君はすごすぎる。
『ボクね、死んじゃった後、マグロ君の中に入れてもらって、夢だった海の底を泳いで色んなところに行ってきたよ。
やっぱり海の世界はスゴイよ。
ボクね、四十九日を迎える日まで、こうしてマグロ君の中にいて生活できるんだ。』
かつお君が海の生活を興奮気味に話してくれて、本当に嬉しそうに話すのを見てて、色々説明もしてくれたけど、なんか淋しいよね。かつお君は、自分が死んじゃったこと、四十九日迎えたら僕たちはもう永遠に会えなくなること、あまり淋しくないのかなぁ。淋しいと思うのは僕だけなのかな?それってなんか、よけい淋しくない?
そう思って泣きそうになったから、僕は空を見て気をそらした。
そ、そうなんだぁ・・・。なんか、かつお君、楽しそうだね・・・。淋しいと思ってるのは僕だけなの?」
僕がマグロのかつお君に向かって言うと、かつお君は『ボクは・・・、淋しくなんかないさ。だって、四十九日過ぎたって、将太君にだって、家族だって、ボクの事を思い出してくれれば、いつでもすぐに会いに来れるんだよ。そりゃぁ、姿は見えないだろうケド、死んだ人たちがいる世界と、生きてる人たちが住んでる世界ってね、繋がってるんだよ。』と明るく話す。
「かつお君は僕の知らない事なんだって知ってるかもしれないけど、僕は動物や植物と話も出来なければ、死んだ人たちの世界だなんて知らないし、姿が見えなくて会えなきゃ意味ないよ。いないのと同じで淋しいよ!」
「?!」
マ、マグロが、しゃ、喋った!
これは、夢?
現実味のない出来事に驚き、思わず目が覚めるように、思い切り、ほっぺたをつねってみたけど・・・。
「いてっ!」どうやら、現実らしい。
「やべー、夢じゃねぇ。リアルマグロだぁ。」
『マグロじゃなくて、かつお!』
「かつおって言っても、ボクの目にはどう見てもマグロに見えるんですけど?」
『そうじゃなくて君の友達の田中勝男。将太君がボクに“かつお”ってあだ名をつけてくれたんでしょ。』
「えぇー?!かつお君って、田中かつおくん?」
『そうだよ!田中かつお。本当は、かつおとマグロ君。今ボクの体の中にはマグロ君とボクがいるんだ。』
す、スゴすぎる。やっぱり、かつお君はすごすぎる。
『ボクね、死んじゃった後、マグロ君の中に入れてもらって、夢だった海の底を泳いで色んなところに行ってきたよ。
やっぱり海の世界はスゴイよ。
ボクね、四十九日を迎える日まで、こうしてマグロ君の中にいて生活できるんだ。』
かつお君が海の生活を興奮気味に話してくれて、本当に嬉しそうに話すのを見てて、色々説明もしてくれたけど、なんか淋しいよね。かつお君は、自分が死んじゃったこと、四十九日迎えたら僕たちはもう永遠に会えなくなること、あまり淋しくないのかなぁ。淋しいと思うのは僕だけなのかな?それってなんか、よけい淋しくない?
そう思って泣きそうになったから、僕は空を見て気をそらした。
そ、そうなんだぁ・・・。なんか、かつお君、楽しそうだね・・・。淋しいと思ってるのは僕だけなの?」
僕がマグロのかつお君に向かって言うと、かつお君は『ボクは・・・、淋しくなんかないさ。だって、四十九日過ぎたって、将太君にだって、家族だって、ボクの事を思い出してくれれば、いつでもすぐに会いに来れるんだよ。そりゃぁ、姿は見えないだろうケド、死んだ人たちがいる世界と、生きてる人たちが住んでる世界ってね、繋がってるんだよ。』と明るく話す。
「かつお君は僕の知らない事なんだって知ってるかもしれないけど、僕は動物や植物と話も出来なければ、死んだ人たちの世界だなんて知らないし、姿が見えなくて会えなきゃ意味ないよ。いないのと同じで淋しいよ!」