5年3組パラダイス
『そ、そだね。ボク、やっと解放されたって、実際思えたよ。死んだから今があって、みんなに嫌われていたと思ってたのに、こうしてボクのこと好きでいてくれた子がいたんだと知ることが出来て・・・死んでから初めて、将太君と遊園地にも行ったし、みんなで運動会も出来たし、海で泳いで色んな世界見てきたし・・・いいこと尽くしだよ。そして、今度は元気な身体で生まれ変わるんだって、今の僕はすごく前向きだよ。だから、悲しまないでね。』
「うん。なら、いいんだ。」

そして、かつお君は、初恋の相手だったという海那美ちゃんの腕の中で、時が過ぎた今、初恋は実っていたということを知り、過去を儚く思い出しながら、『ボクって、幸せだったなぁー。』と、つぶやいた。

そこで、理絵ちゃんが、まぐろのかつお君を直視して、一言。

「まさお君、コリンちゃんに告白しないの?」
『えぇぇ~?む、無理だよそんなの。』
「なんで?種族とかの違いで?それとも、死んだから?」
『それは・・・、両方ダヨ・・・。悲しませたくないし、幸せになってほしいし。』
「なんか切ないねー。まさお君。」
「今日、まさお君にとって大切な一日を、コリンちゃんにでなく、私達に使ってくれて有難う。明日はコリンちゃんの所にお土産でも持って立ち寄ってあげようか?」

 理絵ちゃんがそういうと、一同が賛成した。
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