5年3組パラダイス
かつお君が淋しい事を言うから、なんか悲しくなってきた。
こんな風に一緒に遊びに出かけたりなんて今までは無かったから、嬉しくて一瞬忘れていたんだ。かつお君と一緒にいられるのは、かつお君が死んじゃった日から数えて四十九日を迎えるまでだって。
『だからほら、いっぱい思い出作るんだよ。ボク、今とても幸せだよ。こんな風に一緒に遊びに出かけたりなんて今までは無かったから。嬉しくて、自分が死んじゃったなんてこと、一瞬忘れていたんだ。』
「わぉ!僕も、今、同じ事思ってた。やっぱりボク達は同じ事を思うくらい仲良しなんだね。
そうだ、かつお君、向こうにね、白鳥の湖があるんだ。毎年秋になると白鳥の群れがやって来て、ここでしばらく滞在してるんだ。もう来てるかな?白鳥たち。」
『ナマ白鳥かぁ・・・・。』
「うん。図鑑や写真なんかじゃないホンモノ。」
『ホント?ボク、白鳥は図鑑とか絵本では見たことあるけど、本物の白鳥にはまだ会ったことないんだ。会ってみたいな、白鳥に・・・・。
行ってみよう。湖。』
「うん!」
そっか、かつお君は白鳥の事でも、“見たい”ではなく、“会いたい”って言うんだ。なんか羨ましいよ。なんて一瞬思った。
「白鳥の群れは毎年感動モノだったから、かつお君に一番見せてあげたいといつも思ってたんだ。」
『タリラリラリラリラァ~、タララン、タララン♪』
「何それ、白鳥の湖?」
『そっ♪ ねぇ将太君、はやく、走って走って!早く会いたい。』
「了解~。」
『♪』
僕は湖に向かって軽く駆け足で走り出した。
こんな風に一緒に遊びに出かけたりなんて今までは無かったから、嬉しくて一瞬忘れていたんだ。かつお君と一緒にいられるのは、かつお君が死んじゃった日から数えて四十九日を迎えるまでだって。
『だからほら、いっぱい思い出作るんだよ。ボク、今とても幸せだよ。こんな風に一緒に遊びに出かけたりなんて今までは無かったから。嬉しくて、自分が死んじゃったなんてこと、一瞬忘れていたんだ。』
「わぉ!僕も、今、同じ事思ってた。やっぱりボク達は同じ事を思うくらい仲良しなんだね。
そうだ、かつお君、向こうにね、白鳥の湖があるんだ。毎年秋になると白鳥の群れがやって来て、ここでしばらく滞在してるんだ。もう来てるかな?白鳥たち。」
『ナマ白鳥かぁ・・・・。』
「うん。図鑑や写真なんかじゃないホンモノ。」
『ホント?ボク、白鳥は図鑑とか絵本では見たことあるけど、本物の白鳥にはまだ会ったことないんだ。会ってみたいな、白鳥に・・・・。
行ってみよう。湖。』
「うん!」
そっか、かつお君は白鳥の事でも、“見たい”ではなく、“会いたい”って言うんだ。なんか羨ましいよ。なんて一瞬思った。
「白鳥の群れは毎年感動モノだったから、かつお君に一番見せてあげたいといつも思ってたんだ。」
『タリラリラリラリラァ~、タララン、タララン♪』
「何それ、白鳥の湖?」
『そっ♪ ねぇ将太君、はやく、走って走って!早く会いたい。』
「了解~。」
『♪』
僕は湖に向かって軽く駆け足で走り出した。