5年3組パラダイス
その空気をかき消したのは、僕に気づいたかつお君の挨拶だった。
『将太君!おはよう。どうしたの?学校行く前に寄ってくれたんだ?』
「う、うん。お・・・おはよう、かつお君。」
ショッキングな出来事に声を失っていた僕でした。
『どうかした?』
「あ、うん、スゴイ!かつお君ってお花と話せるの?」
『あ、綺麗でしょ~?百合科のカサブランカだよ。この子は女の子の心を持っているみたいだよ。そして、この子達は男の子で同じ茎に咲いているから弟君たち。』
「女の子の心?弟?」
『百合は雄しべも雌しべも両方持ってるけど、一つの花に宿るのは当然一つの心。だから男の子か女の子どちらか一つでしょ?同じ茎に咲いてる花は姉弟ってことだよね?』
「・・・そうなの?」
『で、この子は女の子なんだ。ねぇ~!。』
かつお君が、親しげに“ねぇ~!”って、まるで友達を相手にしているように花に話しかけると、花が再び一瞬震えたように見えた。
『今日はちょっと時間が早いけど今弟君たちも起してあげるトコ。だって、昨日の雨が嘘みたいに朝日が気持ち良いから。』
そして、また残り2つのつぼみに向かって霧吹きで水をかけ、カサブランカは残り2つの花を開いた。
『おはよう。見て見て良い天気だよ。』
僕にはこの花達とかつお君がとても賑やかな朝を迎えているように感じた。
「ねぇねぇかつお君、お花と話せるの?そうだよね?今、お花が震えた。それに、かつお君がお花に話しかけて水をかけたらお花が開くなんて!お花が開く時ってスゴイ力強い音がするんだね!かつお君スゴイよ!」
本当に感動してたから僕は大興奮だった。だけどかつお君は、『え?すごいって?将太君は話せないの?お花と・・・』って、そっちの方が不思議な事のように僕に言った。
すると隣のベットのおばさんが「将太君、びっくりした?まさお君はね、植物や動物とお話ができるの。まさお君にとってはごく当たり前のことで、私たちもね、いつもこうして見てるから、お花にもちゃんと“気持ち”があるんだなーって感じることが出来て、いつも朝は、お花に挨拶しているんだよ。」って言いました。
そして、その時かつお君自身も初めて、その能力は他の人には無い特別なものだったんだと知ったようです。
『将太君!おはよう。どうしたの?学校行く前に寄ってくれたんだ?』
「う、うん。お・・・おはよう、かつお君。」
ショッキングな出来事に声を失っていた僕でした。
『どうかした?』
「あ、うん、スゴイ!かつお君ってお花と話せるの?」
『あ、綺麗でしょ~?百合科のカサブランカだよ。この子は女の子の心を持っているみたいだよ。そして、この子達は男の子で同じ茎に咲いているから弟君たち。』
「女の子の心?弟?」
『百合は雄しべも雌しべも両方持ってるけど、一つの花に宿るのは当然一つの心。だから男の子か女の子どちらか一つでしょ?同じ茎に咲いてる花は姉弟ってことだよね?』
「・・・そうなの?」
『で、この子は女の子なんだ。ねぇ~!。』
かつお君が、親しげに“ねぇ~!”って、まるで友達を相手にしているように花に話しかけると、花が再び一瞬震えたように見えた。
『今日はちょっと時間が早いけど今弟君たちも起してあげるトコ。だって、昨日の雨が嘘みたいに朝日が気持ち良いから。』
そして、また残り2つのつぼみに向かって霧吹きで水をかけ、カサブランカは残り2つの花を開いた。
『おはよう。見て見て良い天気だよ。』
僕にはこの花達とかつお君がとても賑やかな朝を迎えているように感じた。
「ねぇねぇかつお君、お花と話せるの?そうだよね?今、お花が震えた。それに、かつお君がお花に話しかけて水をかけたらお花が開くなんて!お花が開く時ってスゴイ力強い音がするんだね!かつお君スゴイよ!」
本当に感動してたから僕は大興奮だった。だけどかつお君は、『え?すごいって?将太君は話せないの?お花と・・・』って、そっちの方が不思議な事のように僕に言った。
すると隣のベットのおばさんが「将太君、びっくりした?まさお君はね、植物や動物とお話ができるの。まさお君にとってはごく当たり前のことで、私たちもね、いつもこうして見てるから、お花にもちゃんと“気持ち”があるんだなーって感じることが出来て、いつも朝は、お花に挨拶しているんだよ。」って言いました。
そして、その時かつお君自身も初めて、その能力は他の人には無い特別なものだったんだと知ったようです。