時の歌姫
「おまえ能力者?」
「違うよ」
ふるふると首を振って答えると、なぜかヤツの表情が曇った。
よくわかんないなあ。
「こいつらはさ、昔から何でも知ってるんだよ。
たまたま能力を得た俺にはわかるけど、ほんとはそんなの関係ないんだ」
あたしもヤツみたいに樹の肌に手の平で触れてみた。
ひんやりするのに、温もりも感じる。
まるで生きてるみたい。
って、樹は生きてるんだよね。
そういう風に考えたこと、なかったけど。
「なんとなく、わかる」
あたしが気づこうと気づかまいと、この子はずっと昔から生きてる。
そういう意味と同じかな、と思ってふと口をついた言葉。
「違うよ」
ふるふると首を振って答えると、なぜかヤツの表情が曇った。
よくわかんないなあ。
「こいつらはさ、昔から何でも知ってるんだよ。
たまたま能力を得た俺にはわかるけど、ほんとはそんなの関係ないんだ」
あたしもヤツみたいに樹の肌に手の平で触れてみた。
ひんやりするのに、温もりも感じる。
まるで生きてるみたい。
って、樹は生きてるんだよね。
そういう風に考えたこと、なかったけど。
「なんとなく、わかる」
あたしが気づこうと気づかまいと、この子はずっと昔から生きてる。
そういう意味と同じかな、と思ってふと口をついた言葉。