甘いあまいイチゴの香り
でも、私だって会いたい。
これから二人はずっと一緒にいれるんだし、少しだけ妹として二人でいてもいいよね?
「じゃ、そろそろ行ってくるよ!」
沈んでしまいそうな心を奮い立たせるように、バックを掴んで家を出た。
やっぱり空港までに少し迷ったりしてしまって、空港に着くと冬馬くんの飛行機が着く時間になっていた。
危ない。遅刻するところだった……
まだ荷物もあるだろうし、大丈夫だよね。
私は冬馬くんが出てくるであろう出口の前で待つことにした。
アナウンスが流れて、冬馬くんの飛行機が着いたことを知らせる。
もう少し、あと少しで会える……
逸る気持ちが何度も出口へと視線を送ってしまう。
冬馬くん、気がついてくれるかな……
どうしよう、緊張してきた。。。
微かに震える手を両手で握りしめて佇む。
っっ!!!!!
いたっ!!!!
黒いVカットのインナーに、黒のジャケットを羽織って、ライとブルーのデニムを履いた冬馬くんが大きなスーツケースを押しながらこちらに向かってくる