甘いあまいイチゴの香り
その日の夜は冬馬くんが帰ってきたことと、一年後にはまた近くで暮らせると思うと嬉しすぎて、私のテンションは周りが呆れるくらいに高かったと思う。
冬馬くんは毎日おじさんのお店を手伝っていて忙しそうにしていたけど、少しでも時間があるとうちに遊びに来てくれたりして。
私の引っ越しも、何故か冬馬くんの車で東京まで送ってもらった。
一度はどんな家か見ておきたいとかなんとか。。。
引っ越しの日も、荷物が届いて、必要なものの買い出しにも冬馬くんが付き合ってくれて、デートみたいな時間に幸せでいっぱいだった。
食器もなぜか冬馬くん用のマグカップやお茶碗にお箸まで揃えられ、スリッパや部屋着まで私の部屋に置いておくことになった。
隣が一馬くんの部屋なんだし、そっちに置かないのかな?
よくわからないけど、彼氏のものがあるみたいで嬉しい。
私が引っ越してから、冬馬くんは休みの前日にこっちに泊まりにきては一馬くんの部屋でなく、私の部屋に泊まり、
一つしかないベッドに二人で眠る。
最初こそ恥ずかしくて、ドキドキしてしまって眠れないこともあったけど、今では冬馬くんと眠る方が安眠できる。
でも、冬馬くんにしてみたら抱き枕のようなもので一緒に寝ていても少しも手を出してこないし、後ろから抱き締めて眠ってるだけ。
ドキドキしているのは私だけ。。。
私ってほんと、魅力がないのかも。
それとも妹のポジションが強くて女として見れないからそんな気にもならないとか、、、