甘いあまいイチゴの香り


その愛情は、妹への愛情???



それとも、一人の女性として???



たまに勘違いしてしまいそうなことを言うから、
単純な私はいつも舞い上がってしまうんだよ……。




二人で会社の事や、新しいケーキの事を話しているとあっという間に時間は過ぎていく。



ガチャ……


「ただいまーーー。」 

玄関の開く音が聞こえたかと思うとリビングのドアが開いて、少し疲れた顔をした一馬くんが帰ってきた。

「一馬くんおかえりなさい。お疲れ様」

「おかえり。ご飯は?」

「食べるよ。先に着替えてくるわ。」


一馬くんは自室に戻って行き、冬馬くんはキッチンに入っていった。

一馬くんの夕飯が出来上がると同時に、図ったようにリビングに戻ってきた一馬くんは冷蔵庫からビールを出してきて一息ついた。

「あー疲れた。でも疲れて帰ってきて、可愛い桜がいると疲れもふっとぶな。なぁ冬馬?」

「当たり前だろ。さくらがいれば、きつい仕事も頑張れるよ。」


な、なにっ!!

そんな甘い言葉、慣れないから恥ずかしいしっ!!

真っ赤になる私を見て、二人がケラケラ笑う。



んもうっ!

またからかわれたっ。。。


「ごめんって。疲れがふっとぶのは本当。
いつでもさくらがいれば、俺は頑張れるよ。」

冬馬くんはソファーに座っていた私の隣に座り、そっと肩を抱き寄せた。


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