甘いあまいイチゴの香り


「オーイ、みんな集まって!朝会をするぞ。」


課長の一声にデスクで仕事を始めていた社員も、休憩スペースでお茶をしていたシャインもそれぞれ少し広くなったスペースに集まった。


「みんなおはよう。今日からうちの課に配属になった新入社員を紹介する。じゃあ、それぞれ自己紹介して。」


課長がすぐとなりに立っていた男の子へ視線を向けると、その男の子が愛くるしい笑顔を浮かべて挨拶を始めた。

「木村祐介です。よろしくお願いします!」


「澤村大悟です。これからよろしくお願いします」


「水野春奈です。よろしくお願いします。」


木村くんは私と同じくらいの身長で、愛嬌のある笑顔が可愛いと思える男の子。

顔もイケメンだし、これはお姉さまたちに可愛いがられるだろうな、、、、


そして、もう一人の男の子は背が高く、パッと見は少し取っつきにくいような雰囲気のある、私が苦手な感じの男の子。

最後に水野さんはほんわかした可愛らしい女の子。
周りを見ると男性社員がでれでれとしているのが伺える。
去年も一昨年もうちの課には男の子しか入ってこなかったこともあって、私にとっても初めての同性の後輩に少し嬉しくなる。


「じゃあ、木村と澤村は大野。水野は小泉、新人教育よろしく。さて、じゃあ今日も1日がんばろう!」


課長の明るく、そして覇気のある声にみんなそれぞれ返事をしてデスクへと戻っていく。
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