甘いあまいイチゴの香り


っへ???


私は思わず菫ちゃんを凝視してしまう。
菫ちゃんは肩を震わせて、両手で顔を覆って泣いている。

一馬くんはポカーンと口をあんぐりと開けて菫ちゃんを見つめている。


「まじ????」


一馬くんの声に菫ちゃんがコクンと頷く。


「っ、はぁーーーーーー!?まじかっ!!」


大声で言ったかと思うと一馬くんはその場にしゃがみこんだ。


ピクリとも動かない。。。




ガバッっっ!!!!!



急に立ち上がった一馬くんに私は思わずビクリと肩を跳ねさせる


「菫っっっ!!!やったな!!!!!」


その言葉とともにぎゅーーっと菫ちゃんを抱きしめる一馬くん

菫ちゃんは戸惑いを隠せない表情でアタフタとしているけど、ぎゅーぎゅー抱きしめる一馬くんに、その内呆れたような笑顔を浮かべた

「……産んでもいいの?」

菫ちゃんが一馬くんの胸に手を当てて少し離れてから、一馬くんを見上げて問う。


「当たり前だろ?俺と菫の子どもなんだから。
菫、不安にさせてごめんな。
これからは、二人で大事に守ろうな。」


そう言って一馬くんは愛しそうに菫ちゃんのお腹に手を当てた。
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