甘いあまいイチゴの香り


私は水野さんに挨拶をするために課長の元に向かった。


「水野さん初めまして、小泉桜です。新人教育は初めてなので、分からないことがあったら何でも聞いてください。よろしくね。」


「はい!よろしくお願いします!!」


「じゃあ小泉、今やってる企画も含めて水野さん教えてやってくれ。でも先に進歩状況お願いできるか。
先に打ち合わせスペース行ってて。その後にそのまま新人教育で使ってもいいから。」


「わかりました。じゃあ先に行ってます。
水野さん、いこっか。」


水野さんと共にフロアーの一番端にある打ち合わせスペースへと向かう。

ここはただパーティションで仕切られただけの空間で、課内の軽い打ち合わせなどに使われている所。



「水野さん、春奈ちゃんって呼んでもいい?私も桜でいいからさ。」

「はい、何とでも呼んでください!!
私、桜さんの元で働けるの嬉しいです!!!桜さん、覚えてないかもしれないんですけど、企業説明会の時に課長と一緒におられるのを見てすっごく綺麗な方だと思って憧れてたんです!!!スタイルも良くて、話も上手で!!
しかも、緊張してた私に飴をくれて、、、だから、配属が決まったときも嬉しかったんです!!」


春奈ちゃんのマシンガントークに気押されていると、
クスクス笑う声が聞こえてきて、そちらを見ると肩を震わせてる課長と目があった。


課長こと、上原一馬さんは私より8歳上の33歳で、180センチはある長身と少し癖のある短髪黒髪で、銀縁のフレームがよく似合う、いわゆるインテリなイケメンで社内でもとても人気がある。
< 7 / 73 >

この作品をシェア

pagetop