君の本気に触れた時…
高校の間は、誰に告白されても理央さん以外の人と付き合うことは考えられなかった。

おかげで、色恋沙汰も何もない寂しい高校生活を送った。

卒業して、地元の大学に入って…社会人になった彼女とも会う事がなくなった。

お盆やお正月には実家に帰省してきているのは分かっていたけど会いにいくことなんて出来なかった。

このまま合わなくなれば彼女のことも忘れられると思っていた。

大学では付き合っていた彼女も何人かいたし、それなりに楽しい生活も送っていた。


だけど…ふとした時に時々思い出し、彼女のあの時の笑顔が俺の中から消えることはなかった。

普段は忘れられたつもりでいても、実際には彼女への想いは断ち切れていなかった。
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