君の本気に触れた時…

「……」

「だから、先輩に会いにきたこの女性と先輩にうまくいってほしい…って思ってつい嘘を言っちゃったんですけど…。私がした事、 間違ってましたか？」

「ううん、間違ってないよ。ありがとう、朝倉のおかげであいつともう一度向き合うことが出来た。」

「よかったー…じゃ、うまくいったんですね。」

「うん、朝倉のおかげ。」


すごく幸せそうな先輩の笑顔が見れて、私も嬉しくなった。


「おめでとうございます、先輩。次は遠距離でももう大丈夫ですね、きっと…」

「それが、あいつ…こっちに引っ越してくることになったんだ。」

「わー、そうなんですか。でも、本当に私も嬉しいです。先輩、本当に良かったですね。」

「…うん、ありがとうな。あの時、朝倉がいなかったら俺ずっと意地を張ったままであいつと向き合おうとしてなかったかもしれないし、本当に感謝してる。それを伝えたかったんだ。それにあの後、晩御飯も食べに連れて行けなくてごめんな。」