君の本気に触れた時…
「ごめんね。何だか言いづらくて…」

「超、羨ましい…。あんなイケメンと理央が先生と生徒の関係だったとか…何だか色々想像しちゃうよね。」


そんなことを言う聡子の頭の中では、良からぬ妄想でも広がっているのだろう…。

彼女は本当にいい友達だけど、妄想癖がある彼女は時々こうして暴走してしまう事がある。


「なんでよ。…真面目に勉強を教えてただけだし」

「いやいや、あんたはそうだったとしても、中城君の方は理央の事が好きで好きで大好きだったんだから、そりゃあ、もう色んな妄想してたんじゃないの?先生なんて…思春期の男の子には堪んないでしょ。」

「私とハル君で、変な妄想しないでよ。」

「本当はハル君って呼んでんだ。…ふふ、いいなぁ、ハル君と理央先生か。今度の小説のネタにでもしようかしら。」

「ちょっと、やめてよそれ!」

「大丈夫だって、本名を出すわけじゃないんだし。」


聡子は、妄想癖の他に小説を書く事が趣味だった…。




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