君の本気に触れた時…
「避けてる理由を言わないなら、ここでキスするから。」

「え…?」


と言った瞬間には、もう彼の顔がぼやけてしまうほど目の前に迫っていて唇に彼の唇が重なっていた。

最後は下唇を舐めるように離れていった彼に私の顔は真っ赤に染まっているはずだった。


「大丈夫。誰も見てないから。それに…理由もわからなく避けられる俺の気持ち分かります?理央さん、俺の気持ち知ってるくせに…俺だってこれでも傷ついてるんですからね。」


確かに彼の言う通りだ…。

彼の気持ちは知ってるのに…愛ちゃんとのことでモヤモヤして嫌な自分になってた。

一方的に避け続けて彼を傷つけてた。


「ごめんね…。」

「何か理由があるなら言って。て言うか、理由は絶対あるはずだけど…。」

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