愛と幸
「今日、なんの映画見るんですか?」

「なにがいい?」

あ、まだ決まってないんだ…。

「それならちょうど、見たいのがあったんですけど…。」

「じゃあ、それ見ようか。」

でもそれ、恋愛映画なんだけど、先輩いいのかな?

恋愛映画とか見なさそう…。

というかむしろ苦手そう…。

「そろそろ出ようか。」

「それ、恋愛映画なんです。」って言おうか迷っていたらそう言われてしまった。

タイミング逃した〜。

あ、先輩コーヒー全然飲んでない。

喉かわいてないのに私に合わせてくれたのかな?

「…円になります。」

私は、自分の分のお金を払おうと思い、お財布をゴソゴソ漁っていると、

「これくらい、俺に払わせて。」

「あ、ありがとうございます…。」

わー、なんかカップルみたいーー。

いや、カップルなんだけどさ…。
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