愛と幸
「…さん、星崎さん!」

「…え?あ、はい、なんですか?」

「もう、映画終わったけど…、大丈夫?具合でも悪い?」

考え事をしていたら、いつの間にか映画は終わっていたようだ。

先輩に心配かけちゃったかな。

「すいません、少し考え事をしていて…。」

「そっか、ならよかった。」

先輩はふんわりと微笑んだ。

…っ////

あーもう、その笑顔反則だなぁ。

いつもはキリッとした真面目な顔してるのに、たまに見せるかわいい笑顔はずるいよ。

やっぱり顔はかっこいいもんね。

私達は、映画館を出た。

「この後、どうする?」

「そうですね。どうしましょうか。」

「じゃ、なんかお店でも見る?」

「あ、いいですね!」

映画館はちょうどショッピングモールの中だったので、いろいろとお店をまわることにした。

「ちょっと寄りたいとこあるんだけどいい?」

先輩の寄りたいとこ?

どこだろう。

「いいですよ!」

先輩についていくと、着いたのはアクセサリー屋さんだった。

先輩ってアクセサリーとかつけるんだ。

意外だな。

「星崎さんはハートか星だったらどっちが好き?」

ふいに、そんなことを聞かれた。

「ハートですかね。」

「ん、わかった。買ってくるものあるから店の外で待ってて。」

なんであんなこと聞いたんだろう?

「わかりました。」

私が店の外で待っていると、

「ごめん、お待たせ。」

「全然大丈夫ですよ。」

なに買ったんだろう。

気になるなぁ。

そう思っていると、

「あれ?幸哉と夢愛ちゃんじゃん。」

え?
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