愛と幸
「家、ここです。送ってくれてありがとうございました。」

「うん。風邪ひかないように、着替えて体あっためてね。じゃあ。」

イケメンさんは手を振って帰っていった。

「ただいま…。」

「おかえり、夢愛…ってどうしたの!?」

夢羽がすごい驚いてる。

そりゃそうだろう。

びっしょびしょで泣きすぎて真っ赤な目と鼻をしていたら。

「夢愛…っわ、たし…っ振られちゃ…たよぉ…。せ…っかく、好き、って気づいた…のに…。」

うわぁぁぁんと夢羽に泣きついた。

夢羽は驚いていたけど、よしよしと、私の頭を撫でてくれる。

落ち着いてから、着替えて、イケメンさんに告白されたこと、イケメンさんに言われて初めて好きって気づいたこと、別れようって言われてしまったことを夢羽に話した。

「うーん、おかしいなぁ…。」

なぜか夢羽は首をかしげている。

な、なにが?

「いや、なんでもないっ!んで?どうするの?イケメンさんと付き合うの?」

「どうしよう…。」

「恋愛対象には入ってるんでしょ?」

「うん。」

「なら、私だったら付き合っちゃうかなぁ。」

「そ…っか。」
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