愛と幸
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朝、学校に行きたくないなぁと思いながらも重たい体を起こす。

「いってきます…」と言って、家のドアを開けると、私の家の塀に誰かが寄りかかっている。

誰だろう、と思って見ると、イケメンさんだった。

幸哉先輩かも、と期待した私は少し落ち込んでしまった。

イケメンさんに失礼だよね。

「あ、おはよう夢愛ちゃん。風邪ひかなかった?」

「はい。おはようございます。のんでここにいるんですか?」

「ちょっと心配になって…。」

「優しいんですね。」

「君が好きだからじゃない?」

朝から甘いセリフをはくなんて…。

私は、イケメンさんにずっと気になっていたことを聞いた。

「あの、名前なんて言うんですか?」

「あれ、言ってなかったっけ。ごめんね。峯岸 悠真(ミネギシ ユウマ)だよ。」

「峯岸、悠真先輩…。」

見た目に合ってるな。

「うん。学校行こっか。」

「あ、はい。」

そういえば私、朝は幸哉先輩と一緒に登校したことなかったな…。

あぁまた泣きそう…。

でも、我慢我慢。

峯岸先輩優しいから、きっと、心配してくれちゃうから。

「…泣きたいときは泣いていいんだよ。」

「え?」

「すごい泣きそうな顔してる…。俺の前でだけは我慢しなくていいよ。ていうか、しないで。」

「うぅぅっ…。」

先輩が、抱き締めてくれる。

もう学校の近くだったので、投稿してくる生徒が私達のことを見てる。

あ、そうか。

峯岸先輩は私のことを隠してくれてるのかな。

本当に、とことん優しい人だ。
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