愛と幸
…って、思ってたのに。

月日が流れるのは早いようで文化祭当日です。

「じゃーあ、夢愛と夢羽!これ持って客引きよろしく!」

そう言ってメイド服姿の私達に看板が渡された。

「りょーうかーいっ☆」

夢羽ノリノリだな。

私達が廊下に出ると、一気に視線が集まった。

もうなんでみんなそんなに見るわけ!?

そりゃあ双子がメイド服着てたら見ちゃうだろうけどさぁ…。

私達が廊下を歩くと、通りすがった人が絶対にガン見してくる。

てか、スマホで写真撮ってる人多すぎだから!

私達の周りはいつの間にか人だかりができていた。

おい!歩けないだろ!

「夢羽、助けて。」

「ゆーめーあっ!そんなこと言わないではい、スマーイル!」

スマイルとか無理に決まってんでしょーが!

そしてなんとか校庭まで出れた。

あー疲れた。

客引きを終えた私達は教室に戻った。

「お疲れ!もう好きなとこ行ってていいよ!」

エリナにそう言われた。

「夢愛ー。私は幸翔先輩とまわるけどどうする?」

「私は適当にブラブラしてるよ。楽しんで!」

夢羽達はすっごいラブラブだ。

いいな。

よし!私もどっか行こう!

やっぱりメイド服でウロチョロするのは恥ずかしいけど少し慣れてきた。
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