夢物語【完】
もしもし?
あ、俺だけど。
うん。
今、休憩中?
ううん、今から帰るとこ。
何してた?
そう、お疲れ様。
あたしはそろそろ寝よと思ってた。
そっか。
もう少し大丈夫?
全然いけるよ。
なんか、久しぶりに声聞くような気する。
そうかも。
お互い忙しくて合わなかったしね。
うん、ごめん。
それは俺も一緒。
俺と連絡取らない間、寂しかった?
・・・
寂しかった?
毎日、声聴いてるたから。
CD聴いてたってこと?
うん。
だから、寂しくないよ。
俺は寂しかった。
毎日思い出して、声が聞きたかった。
うん
『今度の日曜日休みなんだ。1日しかいれないんだけど、会いに行くよ』
「ほんまに?疲れてるのにいけるん?」
『大丈夫。二時間で着くし、前日も早く仕事終わりそうなんだ』
「ほんまはあたしが行くべきやのに、ごめん」
『なんで謝るの?当日、改札の前でちゃんとお出迎えしてね』
「うん、ごめん。ちゃんと待ってる。ご飯食べに行こうね」
『謝らなくていいって。じゃあ、ご飯は涼のオゴリで!』
「わかった。・・・待ってるから」
『今日は素直じゃん。じゃあ、遅いから切りたくないけど切るよ。ゆっくり休んで』
「高成も、ちゃんと寝てね」
『ありがとう。なんか素直だから切りたくないなぁ。今日は可愛いね』
「おやすみ」
『ははっ!照れてる。おやすみ、涼』