クールな同期と熱愛はじめ
Round6:初勝利の危険な罠


胡桃と連れ立って来た社員食堂で、空いているテーブルを見つけ向かい合って座る。

今日は軽めにきつねうどんだ。
泊まっていたビジネスホテルの朝食がバイキングだったものだから、つい意地になって食べてしまったせいだ。
まだそれほどお腹は空いていない。


「なんだか今日の悠里は眠そうだね」


手を合わせて「いただきます」と言ってから、胡桃が私をじっと見つめる。


「うん、ちょっと寝不足」


昨夜の睡眠時間は三時間もとっていない。
普段からきっちり六時間はとっている私には、かなりの不足だ。


「どうしたの? なにか悩みごと? 今度のプラン設計がうまくいかない?」

「ううん。プラン設計は今までの中で一番手ごたえがあるかな」

「ほんとに? よかったね」


胡桃がパッと顔を明るくさせる。
落選続きで、彼女には心配をかけ通しだ。

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