クールな同期と熱愛はじめ
間宮さんが、自分の手帳にあみだくじらしきものを描いていく。席に番号を付けて記入すると、「どこにする?」とひとりひとりに聞いた。
「まずは、美香ちゃんね」
あみだくじの歌を歌いながら、間宮さんが楽しそうに線をなぞる。
「はい、美香ちゃんはここ!」
今、彼が座っている席を差した。
次々にくじを引いていき、新しい席が決定する。
私は運がいいのか悪いのか、目の前の吉井さんはいいとして、隣が桜木くんになってしまった。
「悠里ちゃんと司って、同期?」
吉井さんに聞かれて「えぇ、まぁ」と返す。
桜木くんはどうかといえば、「なんの因果かね」なんて言い放った。
それを言いたいのは私の方だ。
綺麗な横顔に薄っすら浮かんだ彼のニヒルな笑みから、ふん!とばかりに顔を背けた。
「吉井さん、次はなにを飲みますか?」