部長が彼になる5秒前
ドキドキさせる…???
私が、部長を???
「ムリだって!部長の顔見たことあるの?」
「あるに決まってんでしょ。」
「あの人、何も顔に出ないよ!?ドキドキという感情が備わってるかどうかも怪しいし!」
私には、ハードルが高すぎるんですが。
「そこを頑張るのが、朱里の課題であり、
全国の恋愛下手女子の課題でしょ。」
絢は、綺麗に微笑んでみせた。
うう…この笑顔に私は弱い。
「部長の反応と、完成した記事、
両方期待しておくわ。」
こうして私の8月号企画案がスタートした。