部長が彼になる5秒前

手持ち花火デートか……。

「楽しそう〜〜!」
ランチでその話をすると、絢は興味津々だった。そこへ、

「何の話してんの?」
と、橘が現れる。彼とは、先日電話で話したばかりだった為か、久しぶりな感じがしない。

「いや、実はさ!」

と絢は、盛り上がりを保ったまま橘に手持ち花火デートの説明をした。

企画案を聞いた橘は、
「良いじゃん。」
と笑顔で同意してくれる。

頼もしい同期2人からの応援を得て、やってみようという意欲がさらに高まった。

そんな私を見て、絢は

「で?その花火デートには誰を誘うの?」

とニヤニヤ訊く。
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