部長が彼になる5秒前

誰って、それは……。


"朱里。"


一瞬、脳裏を掠めた人物を認識する。
部長……?

慌てて首をぶんぶん横に振り、

「まだ秘密!」

と絢に向かって答えた。



「部長か……。」

誘っても良いのだろうか。
企画完成の期限も迫ってきている為、花火デート自体なるべく早くする必要がある。

焦る気持ちを抑えながら、渋々部長へのメールを打つ。

いや、でも、"仮"恋人なんだし。
大丈夫、きっと協力してくれる。
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