今度は日本を救います
「まず最初に高ポイントそうな魔法使いを狙っていこう」



「楓、正気?」



「当たり前。塵も積もれば山になる、なんてたった9人しかいないのにそんな事言ってる場合じゃないんだよ。最初から高ポイント狙っていこう」



私達からしたらみんな手強いので、1番低い人は5点、1番高い人は50点、という具合に差がありすぎることはないと思う。


なら最初から高ポイントを狙う。



「でも高ポイントが誰かなんて分かんなくない?」



「思い当たる節があるんだ。……利原君、佐伯さんを探して」



「おう!」



私が佐伯さんのポイントが高いと思った理由は2つ。


1つ目は、みんな2つの武器を使う人相手に戦ったことは無いと聞いた。


だから攻略が難しい。


そして2つ目、佐伯さんは私ばかりについているから、性格どころか見た目すら知らない人がほとんど。


だから、多分佐伯さんのポイントが1番高い。


そう思って利原君に探してもらったんだけど……



「ここからあっちの方向に、に、2km……」



「これ絶対高ポイントだわ」



森の奥深くを指して2kmと言った利原君。


こっそり私も使ったけど間違いはない。



「もうこうなったら行くしかない!!ほら早く走って!!」



「よっ!頼りになるなぁ!花奈!」



「男がだらしないの!」



カップルの痴話喧嘩を聞いていると自然と笑顔になる。


元気づけられたので、私も頑張ろう。


みんなに合わせて走ってたけど、加速する。



「ちょっ、速っ!!」



「身体強化でもしてんじゃねーの!?」



「魔法を使えないなら努力しろ!ってことだよ!」



まぁ不自然じゃない程度に身体強化してますけどね。


先に行って捕まえておくから許してちょうだい!


ということで私は1人突っ走った。

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