今宵の月のように
2・しょう油ラーメンと下弦の月
スマートフォンのアラーム音に目を覚まして、枕元のそれに手を伸ばした。

…ああ、もう朝か。

洗濯を全て終えてシャワーを浴びて寝ようとした時の時間は、とうに日づけを越えていた。

朝からギラギラと照りつけている夏の太陽の様子からして見ると、雨の心配はなさそうだ。

洗濯物を畳むのは帰ってから…と言っても、9時に終わって帰れたら早いほうだよね。

今日も仕事か…。

できることなら、休みたいなあ…。

そう思った時、1LDKのこの我が家にみそ汁のいい匂いがしていることに気づいた。

「えっ?」

ガバッとベッドから起きあがると、
「おお、おはよう」

キッチンの方に視線を向けると、昨日の男もとい宮本宵がいた。
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