今宵の月のように
「あーあ、明日も仕事か…」

できることならば行きたくないなあ…。

もうクッタクタと言っていいほどに疲れてるし、肌も荒れているし、ショートカットの黒い髪にはハリもなければコシもないと言うパサパサな状態だ。

唯一内定をもらったシステムエンジニアの会社に就職して早7年…と経っているけれど、こんなにも大変だったとは夢にも思わなかったよ。

あーあ、会社行きたくない…。

何でもいいから休みたいよ…。

会社が謎のテロリスト集団に占領されて…は無理か、マンガかドラマじゃないんだから。

それか季節外れのインフルエンザかノロウイルスが大流行して…もダメか。

もしくは頭のイかれたバカが会社に爆破予告を送って…あー、もう我ながらバカバカしい!

「もう行きたくない!」

道のド真ん中で近所迷惑だと言うことも忘れて大きな声で叫んだ。
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