今宵の月のように
* * *
1週間前、私と宮本さんはベランダに座って大家さんからもらった桃を食べていた。
「宮本さんって、普段は何をしているんですか?」
私は宮本さんに聞いた。
「何だよ、急に」
宮本さんはそう言い返すと、桃をかじった。
「初めて出会った時に名前と年齢を聞いたけど、後は何も聞いてなかったなと思って」
そう返事をすると、私は桃をかじった。
瑞々しい甘さが口の中に広がって、幸せな気分になった。
果物の中では、やっぱり桃が1番好きだな。
「そんなことを聞きたいのかよ」
「だって、知りたくなったんです」
…なんてね。
本当は、彼がこの近所に潜伏しているテロリスト集団の1人なのかも知れないと思って探りを入れてみたんです。
1週間前、私と宮本さんはベランダに座って大家さんからもらった桃を食べていた。
「宮本さんって、普段は何をしているんですか?」
私は宮本さんに聞いた。
「何だよ、急に」
宮本さんはそう言い返すと、桃をかじった。
「初めて出会った時に名前と年齢を聞いたけど、後は何も聞いてなかったなと思って」
そう返事をすると、私は桃をかじった。
瑞々しい甘さが口の中に広がって、幸せな気分になった。
果物の中では、やっぱり桃が1番好きだな。
「そんなことを聞きたいのかよ」
「だって、知りたくなったんです」
…なんてね。
本当は、彼がこの近所に潜伏しているテロリスト集団の1人なのかも知れないと思って探りを入れてみたんです。