今宵の月のように
右手の薬指に入らなかった指輪は、ネックレスチェーンがあったのでそれに通してネックレスとして首にかけることにした。
この左手の薬指に、宮本さんがプレゼントしてくれると言う指輪がくるのだと思うと楽しみだった。
「生きて戻ってきたら…と言う話だけど、その時がくるまでちゃんと待ってるからね」
そう呟くと、指輪にキスをした。
その日の夕方だった。
「夏も終わりか…」
日が経つにつれて、太陽が顔を出している時間が短くなってきた。
昼に干した洗濯物を取り込むと、それを畳みながらテレビのニュースを聞いていた。
「たった今、入ってきたニュースです」
そう言った男性キャスターを特に気に止めなかった。
「先ほど、都内に潜伏していたテロリスト集団が全員逮捕されました」
耳に入ってきたその情報に、洗濯物を畳んでいた手を止めるとテレビに視線を向けた。
この左手の薬指に、宮本さんがプレゼントしてくれると言う指輪がくるのだと思うと楽しみだった。
「生きて戻ってきたら…と言う話だけど、その時がくるまでちゃんと待ってるからね」
そう呟くと、指輪にキスをした。
その日の夕方だった。
「夏も終わりか…」
日が経つにつれて、太陽が顔を出している時間が短くなってきた。
昼に干した洗濯物を取り込むと、それを畳みながらテレビのニュースを聞いていた。
「たった今、入ってきたニュースです」
そう言った男性キャスターを特に気に止めなかった。
「先ほど、都内に潜伏していたテロリスト集団が全員逮捕されました」
耳に入ってきたその情報に、洗濯物を畳んでいた手を止めるとテレビに視線を向けた。