新撰組に恋して
混乱し、頭を抱え込み必死で考えていると、少しずつ刀を交える音が小さくなって言ったことに気づいた。
そして完全に交える音が消えたと思えば、ガタイのいい男が出てきた後に続き、たくさんの血に濡れた人たちが出てきた。思わず目を逸らしそうになった時
「いいもんじゃねぇ。見たくないなら見ない方がいい」
と少し気遣ってくれたのか、さっきまで話していた中で1番優しい口調だった。同時にややトーンが下がり気味だった
「俺はもう行く。2度とさっきみたいな真似はするんじゃねぇぞ」
と背中を向けて歩いていった。しかし私は
「待ってください!!!!!」
「なんだ。まだ用があるのか」
と眉間にシワを寄せて顔を見てきたが、気にせず私は
「ここに来てはじめて喋った相手があなたで、頼れるような人もいないんです!!無理言ってることは分かってるんですが、少々ばかり聞いてもらいたい話しがあるんですが、ついて行ってはいけないでしょうか…」
「 お前…俺らが誰だかわかって言ってるのか?」
「いえ!歴史の授業でしたような気がしたけどなぁ、、なんか見たことあるような気がしますけど思い出せません」
「さっきから1人でなにグチグチ言ってやがる。俺らは新撰組だ。そして俺は新撰組副長の土方歳三だ。名乗ったんだ、おまえの名前も聞かせろ」
(新撰組!?!?なにしたかはあまり覚えてないけれど、名前はとても有名だ。)
「私の名前は、水野色葉です。」
「水野か…水野忠邦の娘かなんかか?」
「だっ、だれですか!?そんな人私知りません!」
「お前、面白いやつだな。話しぐらいなら聞いてやる。ついてこい」
「は、はい!」
いきなりこんなところに来て驚いたけどとりあえず、話せるひとと出会えてよかったと、内心ほっとしている部分とこれからどうして行くのだろうと不安になる部分と半分半分だった。
わたしは、これからどうなるのだろうか。
一生元の時代には帰れないのだろうか。
元の時代では私はどういう扱いを受けているのだろうか
一生この時代で生きなければならないのだろうか
それとも夢なのだろうか
目覚めたら自室の布団の上なんて可能性だってないことも無い
などと考えながら私は土方歳三さんの後について行った