義理じゃないチョコ、あげます。




ハーフタイムは瞬く間に過ぎ、試合は後半に突入。


少し疲れが出てきたのか、第3クォーターでは相手チームにジリジリと追い詰められた。




そして第4クォーター。


どちらのチームも譲らず、点差は開きも縮まりもしない。




シュウくんは、あのスリーポイントで目をつけられ、思うように動けないし。


ヒロも、相手のより強固になったディフェンスに手こずっている。


そんな緊迫した場面、体育館の緊張感はMAXだ。




相手の攻撃となり、それぞれがディフェンスにつく。




残り時間はわずか。


これを決められると、こちらもかなり厳しくなる。








…でも、きっと。




そう思えるのは、








『カナ、見てろよ!』








ヒロのあの言葉があるから。




きっとヒロは、このままでなんか終わらせない。


そう信じてる。












そして、ヒロが動いた。




また、相手のボールを綺麗にカットすると。


すぐさま攻撃に転じ、ディフェンスをかわして進んで、味方へパス。




そこから放たれたボールが、綺麗に決まった。



< 25 / 40 >

この作品をシェア

pagetop