On The Bed Ⅱ 【短編】
私の髪の毛を掻き分けながら首筋に顔を埋めている藤本が、そのまま首の付け根に柔らかく口をつける。

甘いしびれに酔いしれながら、思わず身体を反らせてしまう。


私の肩を抱いていた右手は、いつの間にか片手で私の両手を包んでいる。

知らなかった、こんなに大きな手をしているなんて。


ようやく身体の力が抜けた私は、身体の向きを変えて彼の顔を見ようとした。

見たこともないような優しい表情で、藤本も私の顔を見つめている。


私の顔にかかった髪の毛を、藤本は優しく後ろに流しながら今度は唇にキスをしてくれた。私も自然と震えるまぶたを閉じた。


身体が溶けてしまうかと思った。すごい、唇ってこんなに柔らかいんだ……

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