On The Bed Ⅱ 【短編】
「さっき藤本、腹痛いって言ってたし、ジャージにも着替える様子なかったから、多分ここに来ると思うよ」

「よかったね、七海」

「もう、やめてよ。二人とも」


とか言いながらも、みるみる顔は熱くなってきた。どうしよう、あいつ本当に来るのかな。


「じゃあ私ら、もう行くからお大事に」

「うん、ありがとう」


亜由が再びカーテンを勢いよく閉めてから、二人でパタパタと保健室を出ていく。

「やばっ、もうチャイム鳴るよ」

「急げー!」

そんな二人の背中に、保健室から先生が怒鳴る声も聞こえた。

「こらっ、廊下を走るんじゃない!」

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