【短】セント·ミステイク ~高2編~
「あーー落ちつく。やっぱり小町、抱き心地いいな」


「何それ……褒めてんの?」


「もちろん褒め言葉だって。でもオレ、こっちの方が好き」


くっついたかと思いきや私から離れた港が、ペタンと床に座り込む。


何をしてるのか他の人には謎に見えるこの行動も、私には意味が分かる。


「また?」


「またですよ、小町さん」


キラキラ輝く目で私を見上げる港に、カワイイと思っちゃった事は……


「失礼します」


「…どうぞ」


隣に正座状態で座った私の膝の上に、ゴロンと頭をのっけて来た港本人には――――…内緒にしておこう。
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