狂愛 _キミガスキ_
「早くに妻を無くしていて
私一人であの子を育てないといけなくて
頑張って働いていたから
あの子はいつも家で一人でな。
可哀想だから家政婦を付けたんだが
上手く打ち解けられなかったみたいでなぁ。」

うんうん、知ってる 。

「それに加えて 恋愛もろくにしてなくて
全く男っ気がなくてな。
正直心配してたんです。父として。
だけどそんな風に思ってた娘に突然
紹介したい人がいる って言われて。 」

ふは、面白くなってきた

「とりあえず会ってみようと思って
会ってみたら相手が普通のサラリーマン。
いや〜正直吃驚しましたよ、
今まであの子のために働いてきましたからね、
それなりの稼ぎがある家庭で幸せになって
欲しいんです。何一つ不自由な思いを
させたくないんです」

あ~あ 、笑
この人の理想とは程遠いんやな~
どんまいやん あいつ、笑

" そうなんですね 、
自分も両親が離婚していて
片親だったので娘さんの気持ちも分かりますし
一回り離れてる弟がいるんですけど
母は仕事で家にいないことが多かったので
自分が父の代わりみたいな感じだったんですよ。
だから丸山さんの気持ちもわかります。"

なんてね。半分嘘で半分本間やけど
バレへんからええねん、


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