狂愛 _ｷﾐｶﾞｽｷ_

仕事を片付け 待ち合わせの場所へ向かう 。

今日は高校時代からの親友と会う 。

彼には彼女が亡くなった時
凄く助けられた 。
多分あいつがいなかったら 今の俺は
いないだろう。
一生感謝してもしきれない。

店に着いた 。
… まだ来てないようだ 。

席に着き 一服する。

｢よっ！｣
"おお、久しぶり"
「元気だったか？」
"まあまあ。お前は？"
｢良かった。俺は…｣

？

急に畏まったかと思えば
会わせたい人がいるという 。

女っ気がない奴だったのに
婚約まで済んでいると聞いて本当に驚いた 。

それと同時に俺に一番に報告したかった
と言われ 嬉しさと驚きが混じっていた。

そんな複雑な気持ちの中、
｢実は今一緒に来たんだよ、
車で待たせてるから連れてくるわ｣
そう言って 俺が返事をする前に
彼はその"彼女"を呼びに行ってしまった

"はぁ… まじか。"
あまりにも吃驚したので少し落ち着こうと
煙草に火をつけた 。

煙草の煙を眺めながら、
そういえば、あいつに直接
会わせたことなかったなぁ 。 と
煙に過去を馳せていた 。

その時、
｢ 隆平 、 連れてきたよ ｣

___ この出逢いが運命を変えるなんて
誰も思ってなかった ___