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キラキラと輝くりんご飴を舐めて、彼女は笑う。
固い飴玉をかじって、美味しいと呟いた。

いつも何も色のついてない唇が赤く染まるのをみて、俺は今すぐ連れ去ってしまいたい衝動に駆られた。


「セツナ、あとなんか食べたいものある?」
「ううん、せつこれでいい、あとね、花火みたい」
「うん、帰りに見て帰ろうか」

祭りの終わりにある花火を見たいらしい。

俺はそれに優しく微笑んでセツナの頭を撫でた。7時から始まる花火をみれば、セツナは俺の元に堕ちてくる。


早く、早く。

彼女を俺だけに染めてしまいたい。


焦る気持ちをなんとか押さえつけながら、小さな彼女の手を握り直す。



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