何度も貴方と恋をする
私は、すでに涙が出ていた。
でも、屋上は薄暗くて私の顔までハッキリ見えて無かった空は気付いていなかった。
私は空に泣いているのが声でバレないように喋った。
「私、空とは付き合え無い。」
「は?何言ってんだ?」
「今は良くても、将来きっと空は私に愛想つかしてしまうから…。」
「そんな事ねぇよ。」
「ううん。私には分かるの…。だから本当にごめん…。」
そう言って私がその場を去ろうとしたとき。
「分かってねぇよ…。何も分かってねぇのは華の方だろ…。分かろうともしねぇで…。」
と今にも泣きそうな寂しい事で言った。
私は何も言わず屋上を後にした。
< 52 / 203 >

この作品をシェア

pagetop