氷の華
プロローグ
灰色な空からでも、真っ白な雪が降ってくるから不思議だ。
スモークフィルムが張られたリムジンの窓に付き、一瞬で溶けていく雪。
黙っていても降ってくる雪は、俺の目にはゴミにしか映らない。
ティッシュ配りのバイト。暇を持て余してそうな学生。コンパに向かう若者の群。
外食にでも出掛けてきた親子連れ。駅に急ぐサラリーマン。既に何処かで呑んできた酔客。
制服から着替えたOL。家に帰る者。出掛けの者。何をするでもなく流浪する者。
俺の中では、全て人間というカテゴリーに収納される。
それ以上でも、それ以下でもない。
スモークフィルムが張られたリムジンの窓に付き、一瞬で溶けていく雪。
黙っていても降ってくる雪は、俺の目にはゴミにしか映らない。
ティッシュ配りのバイト。暇を持て余してそうな学生。コンパに向かう若者の群。
外食にでも出掛けてきた親子連れ。駅に急ぐサラリーマン。既に何処かで呑んできた酔客。
制服から着替えたOL。家に帰る者。出掛けの者。何をするでもなく流浪する者。
俺の中では、全て人間というカテゴリーに収納される。
それ以上でも、それ以下でもない。