氷の華
楽しそうなテーブルに、私も自然と笑みが零れた。


「初めまして、蘭です。お隣失礼しますね。」


私の声が聞こえてないかのように、流亜さんと坂本さんという恰幅の良いお客さんは笑い合っている。


こういうテーブルの方が、私としても気が楽だ。


それに坂本さんは、流亜さんが可愛くて仕方がないみたい。


酔いも手伝ってか、私がテーブルに付いて数分の内に、流亜が一番可愛いと四回も言ってる。


完全に二人の世界だ。


「宮口さんと坂本さんは何のお仕事をされてるんですか?」
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