氷の華
身体を重ねれば重ねていくほど、男は飽きていく。


それが彼女や嫁ではなく、疑似恋愛の上に成り立ったキャストが相手なら尚更だ。


自ら枕という営業法方を選択するキャストもいるが、俺から見れば自業自得な結果が待っているとしか思えない。


客から金を引っ張るには、もう少し通えば落ちるかもと思わせる、色恋営業に勝るものはないだろう。


恩を売った蘭を有効活用する為の手段としては、これが最良なものだ。


「テーブルは。」


「新規のお客様には、社長からのご指示通り蘭さんを顔見せの一番手にしています。それ以外には、流亜さんのテーブルと乃亜さんのテーブル、その後で莉沙さんのテーブルにも付きました。」


「莉沙が付けたのか?」
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