氷の華
疲れに負けて処理能力がスローな頭でぼんやりと思うのは、やはり莉沙さんの事だった。


非の打ち所がない容姿に、優雅にも見える雰囲気。


お客様への細かな気配りも、私には学ぶ所が多すぎるとすら思ったほど。


そして、高いお酒というのは知っていたけど、ドンペリが私の口には合わないというのも知った。


莉沙さんが同伴してきたお客様に呑ませて頂いたのだけれど、私には値段の割に…というのが正直な感想だった。


でも、悪い事ばかりだった訳じゃない。


私の歓迎会だと言われて、流亜さんと莉沙さんにコーヒーを飲みに連れて行って貰ったのだから。


思っていたよりも、ギスギスした所ではなさそう。
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