氷の華
「慣れ…ねぇ。」


何かを考えているような恋さんは、隣に座りテーブルに頬杖をついた。


お客様の話しを聞くのは、変わらず苦じゃなかった。


素面の状態で、笑えない話しに笑わなければならないのが、何よりも辛い。


「蘭ちゃんってさ、表裏のない子でしょ?」


表裏か…自分では有るのか無いのか良く分かってない部分だ。


ただ、流亜さんのようにかと言われれば、違うとは言えるけど。


恋さんは何を言いたいのだろうと、考え倦ねていた。
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