氷の華
「蘭さん、三番テーブルで宮口様がご指名です。」
待機用のテーブルに現れた柿沢店長の姿に気付き、妙な勘ぐりは頭の中から捨て去った。
「私にですか?」
宮口さんと言えば、流亜さんの指名客の坂本さんの部下で、[ミルキィ]には昇進祝いとして連れてこられたと言っていた人だ。
あの時は確かに私が隣に付いたけど、今日は一人で来られたのだろうか。
「えぇ、迷う事無く蘭さんをご指名なされました。」
「そう…ですか。」
初めて指名されたけど、嬉しさよりも戸惑いが生まれていた。
そして、戸惑いが先に訪れた事に戸惑っている自分も居る。
待機用のテーブルに現れた柿沢店長の姿に気付き、妙な勘ぐりは頭の中から捨て去った。
「私にですか?」
宮口さんと言えば、流亜さんの指名客の坂本さんの部下で、[ミルキィ]には昇進祝いとして連れてこられたと言っていた人だ。
あの時は確かに私が隣に付いたけど、今日は一人で来られたのだろうか。
「えぇ、迷う事無く蘭さんをご指名なされました。」
「そう…ですか。」
初めて指名されたけど、嬉しさよりも戸惑いが生まれていた。
そして、戸惑いが先に訪れた事に戸惑っている自分も居る。